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日本唯一、杉で包む鯖寿司【杉鮓】京北すえひろ|京都の農家民宿【徳平庵】かやぶき屋根の古民家一棟貸し

2024/09/21 京北について

日本唯一、杉で包む鯖寿司【杉鮓】京北すえひろ

日本唯一、杉で包む鯖寿司【杉鮓】京北すえひろ

京都の市街地まで車で約40分。
豊かな自然と美しい清流「桂川」の源流域に位置している京北。
大阪市とほぼ同じぐらいの大きさの町の93%が森林に占められているという緑あふれる地域です。
山に囲まれた海とはあまり縁のないような京北で、人気の鯖ずしのお店があります。
ここでは、京都を訪れたら少し足を延ばして召し上がって欲しい人気の鯖ずしのお店をご紹介します。

鯖寿司専門店 京北すえひろ

若狭国などの小浜藩領内(現在の福井県嶺南地方)と京都を結ぶ街道は、おもに魚介類を京都へ運ぶための物流ルートでした。
なかでも鯖の流通が多かったということで、若狭街道を呼ばれるおおむね国道27号や国道367号に相当する道路は鯖街道と呼ばれ、今でもその名で親しまれています。
冷凍技術のなかった頃には、日本海で獲れた生鯖を塩でしめて運んでいたそうです。
丸一日かけて京都に着くころには、ちょうど良い塩加減になっていたということで、その鯖を活かした鯖ずしを扱うお店がこの辺りでは多く存在します。

なかでも人気なのが、京北すえひろです。
古来から京の家庭で作られていた鯖ずしと、木材の街京北ならではの杉を融合させたのが、京北すえひろの名物杉鮓(すぎずし)です。

杉鮓(すぎずし)の誕生秘話

京北といえば、盛んなのが林業です。
特に、北山杉の産地として有名です。
京北特産の杉を使って何かできないだろうか?と店主が思い悩んでいたところに、思いついたのが、柿の葉寿司だったそうです。
柿の葉寿司のように、杉で鯖ずしを包むことはできないだろうか?
そこからは、試行錯誤の日々が続いたそうです。

店主は、寿司職人でありながら、杉の木を目利きし、自ら一枚一枚カンナで削り、鯖ずしを包む杉板をつくっています。
柿の葉などといった植物の葉で包むのと異なり、杉で包むのは容易ではなかったそうです。
杉を薄く板状にするのですが、厚すぎると包む際に割れてしまいます。
かといって薄くし過ぎると、今度は鯖ずしにくっついて剝がれにくくなってしまいます。
何度も何度も試行錯誤をしながら、出来上がったのが絶妙な薄さの杉の木で包まれた鯖ずしである杉鮓です。

杉鮓の特徴

杉鮓は、その名のとおり「杉」で包んでいます。
美しい木目が美しく、上品な見た目です。
そして杉の爽やかな香りにより鯖独特の臭みが消され、鯖の旨味がより一層引き出されます。
口に含めば、口いっぱいに広がる杉の香り、そして鯖の旨味。
一度食べると忘れられないということから、常連になる方が後を絶ちません

杉鮓のこだわりの製法

杉鮓は、素材にこだわり職人がひとつひとつ丁寧に手づくりしています。
ここでは、そんな杉鮓のこだわりの製法についてご紹介いたします。

杉鮓は何と言っても素材にこだわっています。
鯖は、「旨さ」にこだわって厳選されたもののみを使用。
米は、食味ランキング特Aを通算12回取得している地元で採れた「京都府産コシヒカリ」を使用。
シャリは、季節や気候に応じて、もち米と食米を絶妙な割合でブレンドしてものを使っています。

こだわっているのは、食材だけではありません。
鯖ずしを包む杉にもこだわっています。
地元京北の杉を、寿司職人自らカンナで一枚一枚薄く削っています。
また口に含んだときに、程よい杉の香りが鯖ずしに移るように、香りを引き出すための工夫も行なわれています。

また杉鮓は、素材を活かすためにシンプルな味付けが特徴です。
原材料は、杉・鯖・酢・米・ごまのみ。
バラ寿司ではなく、押し寿司にし杉で包むことで、臭みを抑えられ、風味と旨味をぎゅっと閉じ込めています。
鯖やシャリの旨味に、日本酒も進みます。

このようにしてつくられた杉鮓は、4段積み木製法での一夜押しにより、味をなじませます。
杉鮓専用の特注木箱に杉鮓を並べ、重しをして一晩・・・
これにより、杉のもつポリフェノール成分により消臭殺菌され、旨味がより増します。

京北すえひろの詳細情報

店名 京北すえひろ
営業時間 10時~18時
住所 〒601-0531京都府京都市右京区京北上弓削町段上ノ下16
電話番号 075-854-0113
FAX 075-854-0151
URL https://www.keihokusuehiro.com/

まとめ

鯖街道を呼ばれる所以となった「鯖」を使った鯖ずしを今に伝える京北すえひろ。
町の93%が森林である京北には、西日本屈指の巨大杉の森があり、「伏条台杉」が群生しています。
なかには樹齢1000年といわれる巨木もあるそうです。
先人たちが大切に受け継いできた山の資源を現代に受け継いでいきたいという想いでつくられたのが、京北すえひろの鯖ずし。
他とは違うのは、鯖ずしを特産の杉で包んでいるという点です。
古くから伝えられてきた伝統の味と、町の特産である杉の奇跡のコラボ「杉鮓」は、誰も思いつかなかった発想で誕生しました。

京北では、祭りの日など「ハレの日には鯖寿司」という風習があるそうです。
昔からごちそうとされてきた鯖寿司ですが、店主の「特別な日にかぎらず、鯖寿司を気軽に召し上がっていただくことで、皆さまの一日がハレの日になりますように」という想いで、ひとつひとつ丁寧につくられた鯖すし「杉鮓」。

京北すえひろの鯖ずしの賞味期限は2日です。
ネット注文やテイクアウトも行なっているとのことですが、高温多湿・直射日光を避け20℃以下で保存し、商品到着後の翌日22時には召し上がっていただきたいとのことです。

鯖ずしを杉で包んだ「杉鮓」をはじめ、焼き鯖ずし、焼き鯖ずし西京味噌漬け・ゆず醤油漬け、鯖棒ずしなどお好みに合わせて選んでいただけます。

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