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春の京都に行くなら、春日神社の黒田百年桜は外せない!|京都の農家民宿【徳平庵】かやぶき屋根の古民家一棟貸し

2024/03/23 京北について

春の京都に行くなら、春日神社の黒田百年桜は外せない!

春の京都に行くなら、春日神社の黒田百年桜は外せない!|京都京北の農家民宿【徳平庵】かやぶき屋根の古民家一棟貸し|ペット可

京都には見どころがたくさんありますが、なかでも春の京都に行くなら、決して見逃してはいけない場所があります。

それは・・・
春日神社の黒田百年桜です。

京都市右京区京北宮町宮野、国道162号(周山街道)と国道477号が交差する周山バスターミナルから国道477を東へ進み、桜の名所である常照皇寺を過ぎた桂川の上流域にある集落「宮地区」にある神社が春日神社です。

そして、その春日神社の前にある桜の木が、黒田百年桜です。

ここでは、これを読めば絶対に行きたくなる!
「黒田百年桜」についてご紹介いたします。

黒田百年桜がある黒田地域について

黒田は、山国や花背、広河原などといった京都市最北端の地域とともに、平安遷都にともなって山国杣(やまぐにそま)として天皇家の直轄地である禁裏御料(きんりごりょう)に指定されていました。
都への木材の供給地であるとともに、その後、明治時代に私有地になってからも林業の盛んな地域として栄えました。

春日神社について

それでは、春日神社の歴史と、特徴について見ていきましょう。

春日神社の歴史

春日神社が建てられたのは、平安中期の1013年(長和2年)です。
古代よりこの地域の領主であった藤原氏の氏神である大和の春日大社の祭神を勧請し、「宮野大明神」として創建したのが、はじまりです。

鎌倉後期の1324年(正中元年)、この地域は、宮村・上村・下村に分村されました。
当初は、3つの村の氏神として祀られていましたが、1329年(嘉暦3年)上村に別院として春日神社が建立されたのを機に、宮村・下村地区の氏神になりました。

江戸中期、1723年(享保8年)、京都の吉田神社より「春日大明神」を改名された後、1883年(明治16年)に「春日神社」と改められました。

春日神社の特徴

春日神社の社殿は、鎌倉時代の1265年(文永2年)に、三間社造で造営されました。
当時京北では数少なく大変珍しかったということです。
現在の社殿は、1703年(元禄16年)より1年がかりで完成させたものです。
2003年(平成15年)の11月には、氏子の奉納により、本殿横の摂社の素屋根が完成しました。

1337年(建武4年)に建立された「宝蔵」は、京北地域で確認できる現存最古の遺構です。
材料や耕法が珍しく、建立当時の古い材料が多く残っています。
現在は、「京都市指定有形文化財」に指定されています。

黒田の百年桜

黒田の百年桜は、春日神社の大鳥居の左手にある樹齢300年を超える山桜の一種です。
10枚~12枚の八重のなかに一重が交じる珍種で、毎年多くの見物客が訪れています。

それでは、黒田百年桜の歴史や特徴について見ていきましょう。

黒田百年桜の歴史

かつて春日神社の脇には、桜の大木があったそうです。
多くの人に愛される桜でしたが、1973年(明治6年)にこの地域を襲った台風により倒木してしまいました。
これを悲しんだ村民たちは、古木の跡に一本の八重桜を植えたそうです。
村民たちが何気なく植えた桜でしたが、成長し、花を咲かせると、一重と八重の交じって咲く珍種だったということで、村民たちの喜びも大きかったと伺えます。

そして、多くの人に見守られ愛されているこの珍種を何とか守っていけないかと、京都の円山公園の枝垂桜など全国の桜の「桜守」として知られる造園業の佐野藤右衛門親子が、苗づくりに取り組みました。
そして、約30年という長い年月をかけて、1977年(昭和52年)に、苗をつくることに成功しました。
これを記念し、この品種が当時樹齢およそ100年であったこと、明治100年にあたることから、父の15代佐野藤右衛門により、「黒田百年」と命名されました。

佐野藤右衛門親子によってつくられた苗は、1983年(昭和58年)には、大阪造幣局の桜の一般公開「通り抜け」百年を記念して、若木として植樹され、今でも多くの人の目を楽しませてくれています。

現在の黒田百年桜

現在の黒田百年桜

現在、幹まわりは約3.1m、高さ約8m、樹齢は300余年。
ソメイヨシノに比べ、咲き始めるのが若干遅い黒田百年桜。
見頃は、例年4月中旬から下旬にかけてです。
10~12枚の中に一重の交じる紅色の大輪の花が、手毬のように固まって咲いているのが魅力です。
期間中は、ライトアップも行なわれており、黒田百年桜まつりも毎年開催されています。
琴の演奏などの催しをはじめ、よもぎ餅や栃餅、鯖寿司、山菜などの地元特産品の販売も行なわれており、黒田百年桜を愛でる人で毎年賑わっています。

そのほかの黒田の見どころ

黒田には、片波川源流域の伏条台杉群(千年の森)もあります。
西日本屈指の巨大杉群落の森で、平成11年3月に「京都府自然環境保全地域」第1号として指定されています。
標高は470~860m、総面積は106.63haです。
幹まわり15mを超える「平安杉」や樹高32mの「谷守杉」をはじめとして、直径1mを超えるアシウスギが約250本残存しています。

まとめ

春に京都を訪れるのであれば、ぜひ春日神社の黒田百年桜を見に行ってみてください。
きっとその壮大さに圧倒されるとともに、大木の桜に包まれて、幸せな気持ちになっていただけることと思います。

桜の花言葉は、「精神の美」「優雅な女性」。
日本には花見という素敵な文化があるほど、桜の花は魅力的です。
うっとりするほど、優美に咲き誇る姿。
そして、待ちわびてやっと咲いたと思ったら、すぐにはかなく散っていく姿。
桜のそんな姿を象徴するような花言葉です。

英語の花言葉には、日本の花言葉と同じような意味に加え、「peace(平和)」や「gentle(穏やか)」という意味もあります。
桜の花が象徴するように、世界が平和に包まれますように、そして人びとに穏やかな日々が訪れますように・・・
そんな想いも胸に秘めながら、ぜひ「黒田百年桜」を愛でに来てください。

黒田百年桜の開花状況はこちらからご覧ください。

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