2025/03/06 京北について
夏の夜に、ほのかな光を発しながら飛ぶホタル。
幻想的な風景ですよね。
ホタルは、エサであるカワニナが生息できるような澄んだ川があるところにしか生息しないと言われています。
生態系が崩れていたり、ホタルが住めるような環境が整っていないなどの理由で、日本でもホタルの数は年々減少しています。
数は少なくなっているものの、やはり日本の夏の風物詩としてのホタルを見たいと思ってしまうのが、私たち日本人です。
ここでは、ホタルについてご紹介するとともに、京都京北で見られるホタル情報をお届けいたします。
ホタルは日本にしか生息していないと思っている方は多いと思いますが、実はホタルは、極地や砂漠などの乾燥地を除いた全世界に分布しています。
その数、なんと2000種以上生息しているとされています。
そのなかには、幼虫時代を水中で過ごす水生ホタルと、陸上の湿地で過ごす陸生ホタルがいます。
水生ホタルは、世界でなんと10種類ほどしか知られておらず、そのうち日本には、3種類が生息しています。
ゲンジボタル・ヘイケボタル・クメジマボタルです。
このうち、日本で「ホタル」といえば、一般にはゲンジボタルのことを指します。
おもに本州や四国、九州などに分布しており、北海道や八丈島には移入分布しています。
ゲンジボタルの成虫は初夏に発生するため、日本ではホタルが夏の風物詩とされているのです。
夏になれば、ホタルの発行飛行を鑑賞する「蛍狩り」を毎年楽しみにしている方も多いでしょう。
昔に比べて、ホタルが見られるスポットは減ったとはいえ、日本各地でホタルを鑑賞することは可能です。
各地で鑑賞できる時期は、微妙に異なります。
京都では、5月中旬から6月半ばぐらいまで、ホタルを見ることができます。
京都のホタルの名所は、
上賀茂神社の「ならの小川」、貴船川の「蛍岩」付近、大覚寺近くの「有栖川」、高雄の「清滝川」、「白川疎水」、哲学の道、糺の森、二条大橋から丸太町橋の間のみそそぎ川など、多くあります。
しかしながら、京北に行けば、もっとたくさんのホタルに出会うことができます。
ここからは、ホタルに出会える京北の魅力についてもご紹介いたします。
京北は京都市の北西部、「桂川」の源流域に位置しています。
総面積は217.68k㎡で、大阪市とほぼ同じくらいの大きさです。
広大な土地の93%が森林に占められた、緑あふれる環境です。
この地域のほとんどが森林であるため、京北は古来から良質な木材の生産地として有名です。長岡京・平安京の造営時や京都御所炎上の際には、膨大な量の建築用材を筏に乗せて、桂川・保津川で運ばれました。
それ以降も、都へ木材を供給していたこともあり、現在もなお木材の名産地としてその名を知られています。
そして、ホタルといえば、キレイな川。
京北には、地域の中央を「桂川」の清流が流れています。
鮎やアマゴも生息するキレイな水が、ホタルの生息地としても最適なのです。
京北は、6つの地区で構成されています。
京北合同庁舎、道の駅、小中学校、商店街やスーパー、コンビニ、ホームセンターなどが集まっている、京北の中心部です。
明智光秀が築いた「周山城址」もあるエリアです。
南北に流れる「弓削川」沿いに農業や林業が発展しています。
製紙業や織物業等で栄えていたエリアです。
中央部には病院や高校、木材の集積地などがありますが、周りにはのどかな田園風景が広がっています。
古くから天皇の領地「禁裏御料地」として、皇室との縁が深い場所です。
光厳天皇ゆかりの「常照皇寺」は天然記念物である九重桜をはじめとする桜の名所として有名です。
京北地域の北東に位置する「桂川」の原流域です。
峠や美しい森林が印象的なエリアです。
樹齢1000年とも言われる巨大杉の群生地「伏条台杉群」があります。
京北の他地域に比べて比較的積雪が少なく、温暖な気候です。
京北十景に選ばれる「宇津挟」の雄大な景色が楽しめ、ゆったりと過ごすことができるエリアです。
家族連れがアウトドアを楽しむ人気スポットがあり、春から秋にかけて多くの家族連れで賑わいます。
都と京北を結ぶ玄関口です。
北山杉の「磨き丸太」の生産が盛んであり、京北十景に選ばれる「栗尾峠の展望」や「瀧又滝」など抜群の眺望を楽しめるエリアです。
ここまでご紹介したように京北は、緑豊かで中心部を清流が流れる自然豊かな地域です。
そのようななかでも、時期になれば、たくさんのホタルが舞い飛ぶ光景を楽しむことができるのが、京北地域の北東に位置する「桂川」の原流域である黒田(くろだ)です。
峠や美しい森林に囲まれたエリアにある清流「片波川」は、ホタルが多く生息するエリアです。
毎年、6月の下旬の週末には2日間限定で、京北観光連絡会主催で、ホタルツアーが実施されています。
地元の達人が、たくさんホタルが飛ぶスポットに案内してくれるツアーです。
地元の方のみぞ知るホタルの穴場スポットで、たくさんのホタルを鑑賞することができます。
ただし、予約が必要です。
開催日など詳細は、京北観光連絡会(090−6795−9395)までお問い合わせください。
自然環境が大きく左右されるイベントであるため、年によっては開催を見合わせる年があるかもしれません。
ご了承ください。
夏の夜に幻想的な光を放って舞うホタルを鑑賞するなら、京都京北で決まり!!
自然あふれる京北で、日本の夏の風物詩、ホタルの乱舞を見てみませんか?