2025/05/20 ジビエ
イノシシ肉は、ジビエの中でも比較的ポピュラーです。
これまで味わったことがあるという方も多いのではないでしょうか?
イノシシ肉は、比較的クセがなく、旨味が強いお肉です。
まだイノシシ肉を試していないなんてもったいない!!
ここでは、初心者でも気軽に楽しめるイノシシ肉についてご紹介いたします。
イノシシ肉は、強いていうなら豚肉に似ています。
なかでも赤身の味わいは、豚肉よりも深みがあります。
またイノシシ肉は、特に脂身に特徴があります。
焼くと表面がサクサクになり、中身はとろけるような食感です。
またほんのりと甘みを感じることもできるため、一度味わえば、やみつきになる方が多いのです。
イノシシ肉の中でも特に味わい深いのが「ロース肉」と「肩ロース」です。
それでは、それぞれの部位の特徴とその調理法について見ていきましょう。
イノシシのロース肉は、クセがほとんどありません。
また柔らかいので、ジビエ初心者にもおすすめです。
ロース肉はシンプルな味付けがおすすめ!
お肉の旨みを味わうような調理法が向いています。
バーベキューで炭火でさっとあぶって食べましょう!
イノシシの脂身特有の優しい甘さに加え、旨みの濃い赤身肉のジューシーな味わいをお楽しみいただけます。
肩ロース肉は、ロース肉と比べて、イノシシ独特の風味が濃いのが特徴です。
しかしながら、臭みはそれほど強くないので、新鮮なお肉であれば、初心者でも楽しんでいただけるでしょう。
おすすめの調理法は、塊肉で焼く炭火焼きです。
ロース肉に比べて脂身が多い肩ロースは、焼くと脂身の表面がサクサクとした食感になります。
その一方で、赤身の部分は濃厚な旨味ともちもち食感!
口に含むと、イノシシ肉特有の自然な味わいを楽しめます。
「ジビエは臭みがあるから苦手」
こんな風に思っているジビエ初心者の方にぜひ覚えておいて欲しいのが、イノシシ肉の臭みをとる方法です。
イノシシ肉には、実は本来、臭みやクセがないのをご存知でしょうか。
それでは、どうしてイノシシ肉=臭みが強いと思う方が多いのでしょう?
それは、イノシシを捕獲してから調理までにかかった時間が長いと、臭みが生じてしまうからなのです。
イノシシは、捕獲後スピーディーかつ丁寧に血抜きをして適切にさばくことで、臭みがなく食べることができます。
しかしながら、狩猟の際に一発で仕留めることができなくて手こずってしまうと、肉に血が回って臭みが生じます。
また仕留めたあとすぐに血抜きをすれば、問題ないのですが、血抜き処理までに時間が掛かれば、新鮮さが失われ、お肉の質が悪化してしまうのです。
臭みのないイノシシ肉を食べたいと思うのであれば、信頼のおける生産者が適切かつスピーディーに下処理を行なったお肉を購入することが必須となります。
プロが適切にさばいたお肉であれば、ほとんど臭みはありませんが、それでも気になるという方には、次のような方法がおすすめです。
買って帰ったイノシシ肉の臭みを自宅でとる方法は、次のとおりです。
1. 解凍したイノシシ肉を5〜15%の塩水に1〜2時間つける
2. 水が赤くなったら取り替える
3. 1、2をお肉が白っぽくなるまで繰り返し行なう
上記の方法に加え、塩麹につける、牛乳につけるなどの方法もあります。
この場合、1時間を目安につけますが、イノシシ肉独特の匂いが気になるという方は、一晩漬けておくことをおすすめします。
一晩漬けることによって、充分臭みが抜けて、ジビエ初心者でも食べやすくなります。
イノシシ肉は、実は栄養価が高いのをご存知でしょうか。
ジビエの中で、最も栄養価が高いのがイノシシ肉だと言われています。
豚肉のツールは、家畜化されるイノシシであるため、イノシシ肉には豚肉と似た味わいがあるとされています。
しかしながらイノシシ肉の方が豚肉よりも風味が濃厚です。
そして栄養価も高いのです。
100g当たりのカロリーや、含まれるタンパク質の量は、イノシシ肉も豚肉もそれほど変わりありませんが、イノシシ肉には、ビタミンB12は豚肉の3倍、鉄分にいたっては4倍も含まれています。
ご存知のように、ビタミンB群は健全な代謝を促してくれます。
また鉄分は貧血の予防になります。
このほか、動脈硬化や血栓、老化を防ぐ多価不飽和脂肪酸も豚肉より豊富に含まれています。
ジビエはヘルシーで栄養価の高い食材であると、グルメの人たちから注目を集めていますが、なかでもイノシシ肉は特に栄養価が高い食材であるといえます。
ご覧のようにイノシシ肉は、ジビエ初心者にとって比較的ハードルの低い食材であるといえます。
「でもやっぱり臭みが気になる・・・」という方は、イノシシ肉を購入する際に次の2点について気をつけると良いでしょう。
・捕獲された時期
・性別
発情期に捕獲された雄のイノシシのなかには、強烈な臭いの個体があります。
イノシシの発情期は、12月中旬〜1月にかけてです。
この間に捕獲された雄イノシシは避けた方が良さそうです。
またこの時期のイノシシは、肩から背中にかけての脂の部分が硬くなるヨロイと呼ばれる現象も起きていることがあります。
イノシシ肉を購入する際には、このような点にも気をつけると、より一層美味しく召し上がっていただくことができます。