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京北十景!滝又の滝の見どころやアクセスについて|京都の農家民宿【徳平庵】かやぶき屋根の古民家一棟貸し

2025/11/14 京都

京北十景!滝又の滝の見どころやアクセスについて

滝又の滝(たきまたのたき)は、京北十景のひとつです。

ここでは、滝又の滝の魅力について存分にご紹介いたします。

京北とは?
京北は京都市の北西部、「桂川」の源流域に位置している地域のことです。
総面積は217.68k㎡、大阪市とほぼ同じくらいの大きさです。
その広大な地の93%が森林に占められているという自然豊かな地域です。

この地域は、古来から良質な木材の生産地として有名なエリアであり、長岡京・平安京の造営時や京都御所炎上の際には、膨大な量の建築用材が桂川・保津川を経て【筏流し】で運ばれたという記録が残っています。

それ以降も都へ木材を供給しており、現在もなお木材の名産地として有名です。

京北十景とは?

京北十景とは、京都府京都市右京区京北地域にある特に景観が優れた、次に挙げる10箇所のことを言います。

  1. 1. 常照皇寺
  2. 2. 芹生の里
  3. 3. 八丁・片波源流域
  4. 4. 福徳寺と桜
  5. 5. 滝又滝
  6. 6. 栗尾峠の展望
  7. 7. 魚ヶ渕のつり橋と桜
  8. 8. 周山城址
  9. 9. 菩提樹の道とゼミナールハウスからの眺望
  10. 10. 宇津峡

気になるスポットがございましたら、徳平庵でもご案内が可能な場所もございますので、お気軽にお問い合わせください。

滝又の滝

滝又の滝

京北十景にも選ばれている滝又の滝について、詳しくご紹介いたします。

滝又の滝への経路

「滝又の滝」へ向かうには、国道162号線を京北方面に向かう途中にある「京北トンネル」の手前にある集落の先の林道から入って行きます。
駐車場は京北トンネルの手前にあります。

滝又の石仏の駐車場から細野川の源流をたどって森のなかを1kmほど歩いて行きます。
そうすると滝又の石仏の石門に迎えられます。

さらに先に進んでいくと、木立の向こうに滝が現れます。
林道の途中には「滝又の滝」「滝又の石仏」と書かれた大きな看板があるのですぐに分かるでしょう。

滝又の滝の魅力とは?

滝又の滝の魅力は、何といっても高さ25mの絶壁から落ちる高低差です。
滝つぼからふと上を見上げると、木々が鬱蒼と茂っているものの、滝つぼの上だけぽっかり穴が空いていてそこから青空が見えます。
まさに森のなかにある滝です。

四季によって森はその表情が変わります。
四季折々の表情を楽しめるのも滝又の滝の魅力だといえます。

滝又の滝の歴史的背景

滝又の滝の名付け親は、かの織田信長の甥、十界因果居士(じっかいいんがこじ)だと伝えられています。

本能寺の変のあと、十界因果居士は、この滝の上に隠れ住み、ここで滝行をしたと伝えられているのです。
交通網が発達した現代であっても京都の街からは遠く、山のなかにある滝又の滝。
本能寺の変以前は、なおさら人里離れた山奥であり、まさに陸の孤島であったことでしょう。

しかしなぜ、十界因果居士は、このような人里離れた山奥に住むようになったのでしょうか。
それには、次のような歴史的エピソードがあるのです。

信長の時代は、安土においても京都の法華宗の勢いが増していました。
法華宗の力をなんとか抑え込みたいと考えていた信長は、日蓮宗と浄土宗とに宗教問答を命じました。
これが俗にいう、「安土宗論」と呼ばれるものです。
その判定をした一人が、信長の甥の十界因果居士だったのです。

結果は日蓮宗が敗北し、問答をした僧たちは袈裟を剥がれ、打擲され、屈辱的な誓約をさせられました。
また、巨額の上納金も支払ったと言われています。
しかしながら、この判定の裏には、京都だけでなく信長のお膝元の安土や岐阜で勢力を増していく日蓮宗を押さえ込みたい信長が仕組み、その意向を受けた十界因果居士が浄土宗を有利に導き、勝利させたという陰謀説も囁かれていたのです。

ところが、本能寺の変で信長が亡くなると情勢は一変しました。
十界因果居士は法華宗の報復を免れるために、この京北の山奥にひっそりと暮らし始めたということです。

宗教問答の法華宗側の僧侶と本能寺の変を起こした明智光秀は親交があったとされていることから、もしかすると本能寺の変の引き金の一つに、法華宗の恨みがあったのかもしれないとも言われているのです。

滝又の滝へ行く途中に立つ看板には、宗教問答で日蓮宗と対決した高僧の一人が十界因果居士だと記されています。
そんな歴史の1ページに思いを馳せながら、滝までの道を歩くのも風情がありますね。

滝又の石仏

滝又の滝へ行く途中に、見事な石仏群があります。
石仏は、山の斜面の地形が変化するところや岩の窪みなどに設置されており、総勢42体がはるか谷に奥まで続いています。

滝又の石仏と呼ばれているこの石仏は、実は比較的新しいものです。
京北に生まれ育った四辻紀彦さんという方が、故郷に自分が生きた証として何かを残そうと10年余りをかけて、ご自身所有の山に、この石仏群を作ったそうです。
滝又の滝までの道中には、必ずこの石仏と出会うことができます。

まとめ

滝又の滝は「京北十景」のひとつです。
清々しい木立のなかを歩いて行くとマイナスイオン効果抜群の滝又の滝。

四季折々の表情が楽しめる滝又の滝へのアクセスは、
車なら、国道162号線を京都市内から北へ35分
バスなら、IT京都駅から細野口(ITバス)で約1時間20分 周山から細野口(京北ふるさとバス)で約10分、徒歩で約15分。
駐車場は、滝又の石仏の駐車場をご利用ください。
またトイレはありませんのでご注意ください。

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